『ちょっと今から仕事やめてくる』を読んだ感想
読了したので感想を。
あらすじはこちら。
率直な感想としては、面白かった。
電車に飛び込んで死のうとしていた主人公を、
「ヤマモト」という謎の人物が助けたところから話が始まるんだけど、
かなり共感できる部分が多い。
会社に行くことの辛さ、辞めたいけど辞められない心の葛藤とか、
周りからの目や期待、将来への不安など。
主人公の心理が自分の経験したことのように伝わってきたね。
俺も実際、本当に仕事で病んだ時期があったし、
電車に飛び込んでしまいたくなる人の気持ちも分かる時期もあった。
なので、他人事ではないかのように、感情移入して読んでた。
「ヤマモト」という人物の影響で、少しづつ主人公も変わっていくんだけど、
この「ヤマモト」という人物の正体が最後まで分からないというのが、
面白さを引き立てている要素の一つでもある。
要素の一つというか、肝だね。
本当に同級生なのか?それとも幽霊か?助けた理由は何なのか?
など、読むにつれてその謎が解明されていき、
最後には「あ~そういうことだったんだね」と納得できた。
「ヤマモト」のお陰で主人公は生きることの楽しさに気付いていくんだけど、
俺にもこの「ヤマモト」が現れてくれないだろうか。
たぶん、この本を読んだ人はそう思うと思う。
この本は、「すべての働く人が共感して泣いた」と謳ってるんだけど、
「この本で泣ける場面は出てこないだろ」と思ってたのだが、
最後、不覚にも軽く涙ぐんでしまった。
なんかな、感動してしまったんだよな。
そしてスカッと爽快に終わったような感じだった。
これは読んでよかったね。
仕事で病んだことがある人や、今病んでる人にぜひ読んでほしいな。
ちょっとは心が晴れるかもしれない。
俺は読んでちょっと晴れた。